2013年9月26日木曜日

■輸液の投与スピード

■糖質輸液の投与速度
∇グルコースの投与速度限界:5mg/kg/min以下
・50kgの人に投与する場合、15g/hr以下=360g/day以下
・1日輸液量2000mlとすると、糖質濃度は18%となる。

∇血糖管理からみたグルコース/カロリー投与量の推奨
・グルコース投与速度:4mg/kg/min以下(早く投与すると高血糖になってしまう)
・投与カロリー量:24kcal/kg/day (肥満の場合は理想体重)

∇血糖管理目標:80~110mg/dl
↑実際には、100~150ぐらいでよい。80~110で管理すると低血糖が起こりやすい。

∇TPN施行期間中の血糖管理
血糖管理の目標
・血糖値:100~200mg/dl
・1日尿糖:10g以下(インスリンを使用する場合は尿糖を陰性にしない)
インスリンの投与
・初期量:グルコース10gに対して1単位
・輸液に混注
・輸液バッグ、湯液ラインへの吸着を考慮する
・コントロール不良の場合は微量注入器で注入する

フルカリック1号 ブドウ糖120g、遊離アミノ酸20g⇒560kcal
フルカリック2号 ブドウ糖175g、遊離アミノ酸30g⇒820kcal
フルカリック3号 ブドウ糖250g、遊離アミノ酸40g⇒1160kcal
ソルデム1 200ml ブドウ糖5.2g⇒20.8kcal
ソルデム1 500ml ブドウ糖13g⇒52kcal
ソルデム3A 200ml ブドウ糖8.6g⇒34.4kcal
ソルデム3A 500ml ブドウ糖21.5g⇒86kcal
ソルデム3PG 500ml ブドウ糖50g⇒200kcal
ソルラクト500ml ブドウ糖0g⇒0kcal
ソルラクトD 500ml ブドウ糖25g⇒100kcal
ソルアセトF 500ml ブドウ糖0g⇒0kcal
ソルアセトD 500ml ブドウ糖25g⇒100kcal
5%ブドウ糖注 250ml ブドウ糖12.5g⇒50kcal
5%ブドウ糖注 500ml ブドウ糖25g⇒100kcal
10%ブドウ糖注 500ml ブドウ糖50g⇒200kcal
50%ブドウ糖注 200ml ブドウ糖100g⇒400kcal
50%ブドウ糖注 500ml ブドウ糖250g⇒1000kcal


■アミノ酸輸液の投与速度
アミノ酸の投与速度限界:10g/hr以下
アミカリック500ml ブドウ糖37.5g、遊離アミノ酸13.75g⇒205kcal
アミゼットB200ml 遊離アミノ酸20g⇒80kcal
アミノレバン200ml 遊離アミノ酸15.98g⇒約64kcal
アミノレバン500ml 遊離アミノ酸11.8g⇒約160kcal
ネオアミュー200ml 遊離アミノ酸11.8g⇒47.2kcal


■脂肪乳剤の投与速度:0.1g/kg/時以下
10%イントラファット200ml ダイズ油20g⇒約220kcal
∇体重30kgの場合:3g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、6時間40分以上かけたほうが良い
∇体重35kgの場合:3.5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、5時間45分以上かけたほうが良い
∇体重が40kgの場合:4g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、5時間以上かけたほうが良い。
∇体重が45kgの場合:4.5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、4時間26分以上かけたほうが良い。
∇体重が50kgの場合:5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、4時間以上かけたほうが良い。
∇体重が55kgの場合:5.5g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、3時間40分以上かけたほうが良い。
∇体重が60kgの場合:6g/時以下
10%イントラファット200ml1本投与するには、3時間20分以上かけたほうが良い。



≪関連記事≫
■投与速度に注意が必要な注射
■投与速度に注意が必要な注射:抗生物質・抗ウィルス薬
■投与速度に注意が必要な注射:循環器用薬
■アルブミン製剤の使い分けは!?≪4.4%・5%と20%・25%アルブミン製剤≫
■アルブミン製剤の投与速度は!?
■低アルブミン血症患者に25%アルブミナーを投与後にラシックス(フロセミド)を投与するのは、なぜ!?
■アルブミン製剤の投与期間は!?

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。