2017年11月13日月曜日

■『高齢患者』・『意識障害のある患者』・『小児患者』・『在宅』の輸液管理のポイント


■『高齢患者』の輸液管理のポイント

・高齢者では、知覚感覚の低下によって血管外に漏れていても痛みを訴えない場合や、医療者に遠慮して異常を感じても訴えない場合がある。このため観察を十分に行う。

・輸液側の腕の動かしてよい可動域を説明する。

・ベッドから立ち上がる際や点滴スタンドを持って歩行する際の転倒予防のため、トイレなどの移動前には必ずナースコールを押すよう説明する。

・移動時に輸液ラインが足に絡まないようにラインの長さを調節する。

・衛生面から、輸液ラインが膝より低い位置にならないようにする。


■意識障害のある患者の輸液管理のポイント

・看護師の間で連携を取り、患者の症状の変化や針の刺入部、輸液ラインに異常がないか観察をこまめに行う。

・自己抜針の予防として、輸液ラインはパジャマの下を這わせる。

・点滴スタンドが患者の視界に入らないように頭側に置く。

・ベッドからの転落防止のため、必ずベッド柵を上げる。

・危険行動が見られる場合、センサーを取り付ける。


■小児患者の輸液管理のポイント

・輸液の必要性を理解可能な表現でわかりやすく説明する。

・指しゃぶりの手に刺入しないなど、行動制限が最小限になるように工夫する。

・乳幼児は、特に刺入部位の発赤、浸潤、腫脹の有無を反対側と比較し、十分な観察を行う。

・輸液ラインのループ部分の輪が引っかからないようにする。

・刺入部位の保持のためシーネで固定し、絆創膏のはがれ、汚れ、末梢の循環状態の観察を行い、シーネ固定は適宜交換し、皮膚の清潔を保つ。

・急速な滴下により循環器系に過剰な負荷がかかるため、補液量に十分に注意する。

■在宅の輸液管理のポイント

・在宅輸液を導入する際の看護ポイントとしては、

①医療処置の必要性、緊急時対応などの十分な説明。

②針や輸液ラインの清潔操作、輸液管理や輸液ポンプの操作の指導。

③介護ベッドなどの療養環境の整備。

④ケアマネージャー、訪問診療や訪問看護との連携などがある。




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